国連が提唱するSDGs(持続可能な開発目標)が世界的な潮流となる中、ファッション業界にも、環境に配慮した商品を作ったり、材料を使ったりして持続可能な社会を目指す動きが広まっている。「サステナブルファッション」と呼ばれ、中小企業の活躍が期待されている。
全国9割の手袋の生産量を誇る、香川県東かがわ市。この地で1977年から手袋などを製造・販売する「フクシン」は昨年2月、自然環境に配慮した新ブランド「ecuvo,(エクボ)」を立ち上げた。手袋や靴下など、春夏・秋冬に計27種類の商品を展開。再生品や天然由来の素材を使い、長く使ってもらえるようにデザインやサービスも工夫し、今年度のグッドデザイン賞(公益財団法人日本デザイン振興会主催)に選ばれた。
6月にフクシンの工場を訪れると、すでに秋冬用の手袋やマフラーの生産が進んでいた。グレーと白を基調とした製品に使うのは、100%再生品でできたオリジナルの糸。ペットボトルなどを再利用したポリエステル、衣類の余剰在庫を使ったウールを50%ずつつむぎ合わせたものだ。何度も試作し、一般的な素材と変わらない肌触りが実現した。
春夏用の商品は、通気性の良…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル